オトナマンガストーリー

    「オトナが楽しむマンガ」の視点でマンガの感想を書いていきます。マンガってストーリー作りや構図、そして人生まで学べちゃうまたとない娯楽。読んだマンガの良かったことや学んだことが中心になるかと思います。

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    失恋ショコラティエ 5巻をゲット!
    女性向けの作品は繊細な心理描写が魅力だが、この失恋ショコラティエは男性キャラもなんだか鋭く描かれているので、非常に楽しみにしている漫画の一つ。私の場合、女性向けマンガに耽溺する時期があるのだが、そういう時にジャンプなどを読むと、ストーリーもキャラ作りも大味なのに面食らうことがある。

    人妻サエコに片思いする主人公・爽太はサエコに振り向いてもらいたいあまりに、ショコラティエになったという人物なのだが、その周囲に配置された脇役が全く絶妙である。

    天然系フランス人パティシエのオリヴィエと、先輩パティシエにして爽太に密かに思いを寄せる薫子。そして主人公のセフレ、えれな。お互いに牽制し合いながら、実は猛烈な両想いという爽太とサエコの恋模様はまさに王道なのだが、3人の脇役の存在感がかなりいい味を出している。

    …とまあ、この辺まではこのマンガを読めば誰でも書ける感想だろう。

    だが「失恋ショコラティエ」の魅力は、なんだかもっと奥の方にある。作者、水城せとなはきわめて洗練された職人だが、技術や自分のスタイルに甘んじることなく、常に何かを攻めている。ちょっとなにをどう攻めているのか、いまの私には表現しづらいのだが、高度な技術を持ちつつも、それはさらに鋭い描写に至るための足がかりでしかない、という印象があるのだ。

    水城せとな自体、最近知った作家さんなので詳しくはないのだが、ざっと調べてみると実力の割に意外と、長期連載作品が少ないことが分かる。とは言え、そのいずれもが打ち切りとは考えにくい。きっと自らストーリーに見切りをつけて、物語を終了させるのだろう。

    失恋ショコラティエの舞台は、小さなチョコレート専門店、ショコラヴィを舞台にした人間模様である。
    このような、小さな世界を深く掘り下げることがこの作者の持ち味であり、得意技なのかも知れない。だからこそ、ストーリーを長引かせることなく、きちんと終わらせる。きっとそういうことができる作家であり、それを編集者にも許させるだけの説得力と実力があるのだろう。

    水城せとなは女性作家にありながら、緻密な計算のできる稀有な作家と言える。情念だけで突っ走る女性作家の作品も面白いものはあるが、なんというか暑苦しさやひとりよがりな感じが鼻について、なかなか好きになれないことも多い。だが水城せとなの作品はおそらく女性の情念的なものもベースにありつつも、きわめて甘く緻密にまさに高級チョコレートのように安心できる商品として提供してくれる。

    失恋ショコラティエは、もっと話題になって良い作品じゃなかろうか。

    それとコミックスがどんどん値上げしていく中にあって、フラワーコミックスは税込420円をキープしているのも、密かにありがたいところだ。





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    2017-11

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